nanocolor(ナノカラー)

ペルソナ選定から改善運用施策までの10ステップ

不安定で正解がなく複雑で曖昧。

お客様目線が大切と言われますが、これってとても難しくないですか?

年齢や趣向、ライフスタイル、抱えている悩みだけで人を理解しようとしても到底無理です。大げさな表現をすれば人生の歩み方によって選択するものは大きく異なります。その事に気づいた時、今まで仕事で作っていたターゲット像ってどれほど曖昧なものだったのかと思い知らされました。

現代のビジネス環境はVUCA「Volatility(変動性・不安定さ)、Uncertainty(不確実性・不確定さ)、Complexity(複雑性)、Ambiguity(曖昧性・不明確さ)」といわれますが、合理性を持って非合理に選択している事が多大に存在する人とはまさにブーカそのもの。

 

弊社では大掛かりな施策やサイトやLPの制作する前にバナー作って試してみるドライテストを推奨しています。

時間もコストも多大に投下したのに反応が薄い…こんな状況を避けるため、早く試す!早く答えの糸口を探る!WEBだからこその制作施策かと考えています。

マーケティングに関心をもつデザイナーの方も増えたかと思いますが、難しいマーケ用語を覚える事が本質ではありません。マーケターの方がデザインツールを覚えることも違います。この戦略と戦術の架け橋となり代理店や販売主、制作会社が同じゴールに向かう為の共通言語が「ターゲット」です。

・都合の良いターゲットを作らない
・制作前からアタリをつけておく
・評価から好みを排除する
・正しく施策を評価する
・失敗/成功ではなく有効なデータを摂取
・仮説実行しフィードバックを得る
・戦略を机上の空論で終わらせない
・デザインをデザイナーの作品にしない
・立場/業種が違う企業が認識を共有する
・良/悪を感覚値で判断しない

ターゲットの感情ってそんな簡単に分かるわけがない。だからこそ調査量も仮説量もテスト量も増やし、フィードバックを受け止め、そこから改善するしかない。大切なのは重々分かっているがよく分からない「顧客視点」を誰でも深掘りし細分化できる為に10STEPのワークシートにまとめました。

このワークシートの流れ

10ステップの流れは
収集する Questionnaire
理解する Understand
調査する Investigate
編集する Edit
比較する Compare
認識する Knowledge
抽出する Extraction
分解する Disassemble
調査する Investigate
確認する Test

アンケートやインタビューの実施は時間がかかりますが、大凡1日頑張ればシートは埋まりますので、ぜひご活用ください!

STEP1/ユーザーレビューを集める

インタビューは「リアルな声」を収集できる非常に良い施策ですが、時間や量が足りたない時はレビューをとにかく集めましょう。スペックや市場が近しい商品はこの世にたくさんあります。化粧品であれば@cosmeや楽天、アマゾンにあるレビューを集めてみましょう。既に販売中の商品であればもちろん利用者の声を集めましょう。

誰がどんな悩みを持っていて、何を見て何を期待して購入し、どんな体感を得てどう評価したのか。そんな情報がレビューにはふんだんに含まれています。他者評価を多く収集することは、主観に頼らない設計の第一歩です。

一見理不尽に見えコメントや、「えっ!そこが良かったの?」という評価もちゃんと現実に存在しているという事実を「集める」作業です。

STEP2/アンケートで悩みを理解する

40代女性は小じわに悩んでいる人が多いというデータが集まったところで何も具体的な施策は生まれません。

アンケートで求めている回答に誘導するような設問や大きな枠を避け、具体的な内容にしましょう。例えば「シミに悩みはありますか?」ではなく「頬のシミ/顔全体のシミ/ソバカス/顔全体のくすみ/目元のくすみやクマ/黒ずみ/その他/悩みなし」の様に同じ悩みでも表現や部位を詳細にする事で具体的な回答が得られます。

商品の特性に合わせて設問を調整し、具体的にどこが気になってるの?ということを「理解する」ための作業です。

STEP3/キーワードを調査する

市場での関心度の高さやトレンド推移を把握する為、キーワード毎の検索ボリュームやSNSでのハッシュタグ数を調査します。検索ボリュームだけではなく、サジェスト候補やハッシュタグをつけた投稿者の発信内容などもチェックしましょう。

この目的としては商品を販売する文脈にアタリをつける為の「調査」です。例えば「美白できるエイジングケア商品」なのか「エイジングケアできる美白商品」なのかによって戦う市場もターゲットも異なります。

STEP4/心理図に編集する

悩みの深さも危機感も人それぞれ違います。これは過去と現状を知る事で見せるべき未来を想定し、ターゲットに合わせた便益を見出し、それが切り口や打ち手となります。(上記図は基本的な参考図)

例:血圧商材様々なユーザーの声を収集する事で悩み期間や深さ、危機感などが垣間見れます。血圧が高い人でも危機感なくケアをしない方もいれば、そこまで高くないのに危機感が高く緊急的にケアを欲している方もいます。この2者を血圧に悩んでいる人という大きな括りで捉えると、非常に曖昧な訴求軸になってしまいます。

STEP1〜3で集めたデータを「編集」して図解にする事で誰が見ても視覚的に理解しやすくする為の作業です。

STEP5/競合・代替品と比較する

市場や価格やスペックでの競合商品や、互換性のある商品やサービスが世の中には多く存在します。上記図の様にシミ対策市場での競合商品や代替商品を10パターン抽出しています。

基礎化粧品以外にもコスメや薬、クリニックや日常でのケアアイテムの他にもケアを全くしていないという項目まで考慮し「比較」する事で、俯瞰してターゲットの選択肢を理解することができます。

STEP6/ターゲット心理を考察し認識する

STEP4で視覚的に理解しやすく描いた心理図の人物像の全てに
・競合/代替品の使用有無
・積極性/消極性
の4パターンの組み合わせ毎に心理背景、困りごと、求めているものを「整理」し、販売する際の購入確度を順位付けします。

という4パターン毎に記載しています。悩みはあるが全ての人が今すぐ解消したい訳ではなく、購入要因は人それぞれです。販売する商品との相性も鑑みて購入確度を順位付けしましょう。

心理背景を仮説立てしたりユーザーボイスから拾い集めることで、意外なユーザー心理の困りごとや求めていることの発見があります。

STEP7/ターゲット別に方向性を抽出する

STEP6で購入確度を順位付けした結果から5つのグループに分けます。上記の図はその中の1つのグループに対しての戦略サマリーです。

上記図は、競合/代替を使用していて情報摂取に積極的な、悩み改善意欲の高いグループに見せるべき想起内容とビジュアル要素を「抽出」します。

既に自分の悩みに対して対策を行っており、積極的に情報摂取している人物は、悩み解消に有効な成分や商品の情報も認知している事が多いため、「美白」と伝えるよりも「ビタミンC」という成分や医薬部外品という信頼性を伝えた方がフックとして有効ではないかと仮説立てしています。そのため、バナーなどのクリエイティブにはビタミンCや効果へのロジカルさを優先して伝えるビジュアル要素を「レモン・メディカル・配合量」に定めています。

STEP8/訴求軸別にクリエイティブを分解する

STEP7で作ったグループに対してのビジュアル案を作成します。ビジュアルの議論になると途端に戦略性が失われてしまうケースが多いです。それは評価する人がそれぞれの美意識や好みなどで判断せざるを得ないからです。ビジュアル要素を細かく「分解」する事で、本来の目的に沿っているか、ターゲットに対して適切か、という判断材料を関係者全員に共有でき、デザイナーが別の人に変わっても再現性が高く担保できます。

上記参考図は「光・影・日常感」を演出した他社画像に対してビジュアル要素を細分化したものです。私たちがターゲットに対して制作すべきビジュアルを定義する事でデザイナーの感覚的制作やディレクターや顧客担当者の主観判断を未然に防ぐ為にも用いています。

STEP9/コンセプトを調査する

ビジュアル案、コピー案、商品説明、価格や特典を簡単にまとめターゲットに対して事前に反応を「調査」します。STEP8で作ったバナーの遷移先に設定して広告をかけても滞在時間や有効熟読度などもヒートマップで確認もできます。

普段の制作現場ではLPやWEBサイトはこれらのコンセプトの中からお客様の意見を全く聞かず、販売者や制作者の目線のみで1つ選び制作しています。そんなギャンブル性の高い制作よりも、実際のターゲットに聞いた方が早いのではないでしょうか。

STEP10/テストし効果を確認する

ターゲット毎に切り口を仮説立てして制作したクリエイティブはどのような反応だったのか?もちろん皆様が気になるCPAが安くなっていれば嬉しいですが、このステップで重要視したいのは、切り口がターゲットに対してしっかり有効なのかどうかを「確認」します。

クリック率はもちろんですが、遷移先ページでの滞在時間やCTAのクリックされた場所、滞在時間や最後部までの到達率など送客したユーザーがその先で期待通りと感じたのかどうか?を判断するための指標数値を取得します。