【CVR180%改善!】商品価値は「誰に」「どう伝えるか」が重要。セールスコミュニケーションを見直し、広告LPでの獲得成果が好調に転じた事例インタビュー(noaru株式会社 x 株式会社nano color)

まえがき

忙しく現代を生きる女性を応援するnoaru株式会社様。新規事業としてヘム鉄配合ゼリーを開発され、商品リリース後はWeb広告を用いた獲得型LPを運用していました。

しかし広告配信開始まもなくして、獲得効率(CVR)が目標に届かず、広告・LPについて課題感を感じておられ、成果の改善にあたって獲得ターゲットやセールスコミュニケーションの設計を見直すことが急務でした。
そこで、目標達成のためのコミュニケーション施策の設計、LP改善・運用を取り組むパートナーとして、nano colorにご相談をいただきました。

今回は、商品開発から関わられたご担当者様と、ご依頼当初に抱えていた課題感や、ご依頼いただいたきっかけを振り返りながら、ご提案や制作にあたって感じたことなどをお伺いしました。
実際に改善したLPデザインはこちらのページからご覧いただけます。

ご依頼企業様 ご紹介

企業名:noaru株式会社
商品名:HEME JERRY
吸収されやすく体にやさしい「ヘム鉄」が配合されたヘム鉄配合ゼリー。無理なく続けられる美味しさと食べやすさで、日々の生活で不足しがちな鉄分摂取をサポートできます。

1. ご相談前に抱えていた課題感 ーCVR改善にあたり、どこに課題があるかが明確になっていなかった

松川: 弊社へご相談いただいた時は、商品リリースから2ヶ月ほど経ったタイミングで、「CVRに課題を感じておられる」というお話でした。
ご担当者様: はい。ただ、CVRの改善施策を打つにあたってどこに課題があるのかが明確になっていませんでした。私たちが思っている商品の強みは消費者へ伝わっているのか?ターゲットは合っているのか?合っているけれど、セールスコミュニケーションが弱いのか、そもそもターゲットが合っていないのか?など、どこから改善に着手すべきなのかがわからない状態で、Web上でのコミュニケーション戦略に課題がありました。

広告データから、もしかするとLPに課題があるのではないかという意見が社内で上がったことをきっかけに、Web広告・LPを用いたコミュニケーション戦略をご相談できる新しいパートナーを探していたんです。

2. 制作会社には無い「提供領域の広さ」が最終的な決め手

松川: 新しいパートナーを検討するにあたり、どのような軸で探されていたのでしょうか?
ご担当者様: LPに課題があるという仮説の下、LP制作会社という軸で数多くの制作会社にお問い合わせをし、課題感をお話させていただきました。弊社には健康食品を販売する上での知見が少なかったため、当初は健康食品のLP制作実績がある制作会社に絞り込んでいきました。
松川: 最終的にナノカラーにご依頼いただいた決め手を教えていただけますか?
ご担当者様: 最終的な決め手となったのは、「提供領域の広さ」です。構成からご提案いただく制作会社が多い中で、ナノカラーさんは市場調査やデスクリサーチを綿密にされており「どの市場(マーケット)に向けて、どこに、誰に、どうやって」をロジカルにご提案してくださった点に魅力を感じました。

また、なぜこの結論に至ったのかがわかるよう、経緯もわかりやすく開示してくれたので、今後自社で事業を進めていくにあたって考え方などの知見を貯めていけると発注後のイメージを具体的につけることができました。
松川: ありがとうございます。今回は既存LPの改善のために、やはり1から作り直した方が良いというお話になり、新規LP制作をご提案する形となりました。

noaru様は既存のナレッジ(広告データ)をしっかりと貯められており、「狙いたいが、本当は狙わない方が良かったターゲット」を早い段階から明確にすることができました。従前の施策は成果が直ちに上がらなかったとしても、無駄にすることなく資産として貯蓄されていた姿勢は本当に素晴らしいと思います。

「LP制作は作って終わりではなく、作ってからがスタート」であり、改善施策を打ち続けていくことは、事業が生き残るためには必須となります。弊社のご提案資料や調査資料は、お取り組み後の改善施策や商品開発でも使えるようなフレームワークになっております。 

3. 商品の特性で解決できる領域を探ることで、”弱み”は、”強み”に転換できる

松川: ご提案資料の中で印象に残っている点はございますでしょうか?
ご担当者様: そうですね、商品の特性の中に一部、競合商品と比較すると「弱み」となる部分があり、その特性をどう表現していいか迷っていました。ナノカラーさんは鉄分不足の典型的な症状である貧血の特性をよく理解した上で、特定のユーザーにとっては、その「弱み」の部分はむしろ求めているものであり、「強み」として表現していきましょうと提案してくださいました。

「弱み」だと自分たちが認識していたものが、メリットにもなりうるんだ、と新しい発見があったことがとても印象に残っております。その表現はとても的を射ていると私たちは感じており、LP以外での拡販ツールをはじめとするセールスコミュニケーションにも活用しています。
松川: 商品特性の中で、どの部分を「強み」として伝えていくか、また、その表現方法(コピーライティング)は何が最適か、社内で何度も議論を重ねました。

以下、実際のご提案資料より一部抜粋して紹介します

提案資料より引用”貧血由来の鉄サプリユーザーが持つ不満の細分化”

鉄サプリユーザーが持つ不満の細分化

貧血に悩むユーザーが、鉄分サプリメントに対してどのような不満があるのかに着目。
さまざまな形状・テイストの商品があり、自身が抱える課題の解決に必要なものでありながら、「継続する上で感じる苦痛は何か」という視点を細分化することで、市場のユーザーが求めているものは何かを抽出し、プロダクト(商品)の特性で解決できる領域を探りました。
提案資料より引用”心理図/顧客課題心理フレームワーク”

鉄サプリを使用しているユーザーの心理状況を細分化

「貧血に悩む」と言っても、悩みの深さや強さ、どれだけの期間悩んでいるのかは人それぞれ異なります。

例えば、貧血などの明らかな鉄不足の症状が出ていて、一刻も早く症状を改善したいと考えるユーザーと、貧血の症状は出ていないが、予防として鉄分を摂取したいユーザーにとっては、プロダクトに求める特性(含有量やテイストなど)が異なります。

それぞれの心理状態において、どの特性が求められているのか、ユーザーの心理状況に当てはめることで仮説をたてました。

4.制作中の不安・期待はございましたか? ー本来の目的であるユーザー獲得と、商品の世界観の両立が叶う納得できるデザインになった

ご担当者様: CVRの改善が目的ではありましたが、獲得に寄りすぎると商品の世界観が損なわれたデザインになるのでは、という懸念がありました。この懸念から、当初「デザインはシンプルにして欲しい」とお伝えしていました。
松川: デザインをシンプルにしすぎてしまうと、本来の目的であるCVRの改善が担保できなくなる可能性もありますし、ユーザーへ伝えたいメッセージが伝わりにくくなることも考えられます。デザインポジションマップを作成した上で、獲得と求めるデザインイメージの両立が叶うイメージを擦り合わせました。
提案資料より引用”デザインポジションマップ(情報量・文字量・優先要素の参考)”

デザインポジションマップで、市場のニーズ、ユーザー心理を仮説立てした上で、見せるべきデザイン(ビジュアル)を検討。

キャッチコピーの具体性はどこまで高めるのか、商品の形状は見せるべきか、摂取することで得られる未来を想起させるビジュアルとして最適なものは何か。
これらの内容を考慮し、採用する内容と採用しない内容を明確にするためのポジションマップとして、競合/類似商材のLPを収集し色数や要素、コピーの情報を細分化。ビジュアルの方向性を固めていきました。
ご担当者様: デザインポジションマップでしっかりと言語化していただき、構成を作る前のタイミングでご提案くださったので、非常に安心感があり納得した上で進めることができました。
また、薬事表現にはリリース当初から苦労しており、特に気を遣っていましたので、コピーライティングの表現回りについてご相談できたことも有り難かったです。
松川: 薬事表現は年々厳しくなってきていますので、ルールの中でいかに表現していくか考えていく必要があります。
例えば、貧血で辛いとは、どういう状態か。
辛さを取り除くと、どういった状態になるのか。
「こういうことを言いたい」を分解することで、「誰に対して、何を与えられるのか」という便益性を作り出し、その上で最適なコピーライティングをnoaru様とナノカラーで議論を重ねていきました。

5.運用後、CVRが180%改善!スタート地点に立つことができた。

松川: 運用後、CVRが大幅に改善されたと伺っております。御社内でどのような変化があったかお聞かせいただけますでしょうか。
ご担当者様: なかなか成果が出ず、胃が痛い思いをしてきましたが、やっとスタート地点にたつことができ、ここから戦っていくことができる!と嬉しい気持ちでした。その後も安定したCVRで運用できています。新規事業としてリリースし、知見のない中でお力添え頂けて本当にありがたく思っています。
松川: 私共も嬉しく思います。LP公開後のご状況も順調とお伺いして、安心いたしました。現在の訴求で獲得できている層から、さらにターゲット領域を広げていくフェーズになりましたら、ぜひまた弊社からお力添えさせていただければと思います。

おわりに

    

すべてのプロジェクトには背景課題があります。1つとして同じプロダクトやサービスはなく、また1つとして同じ状況はありません。

    

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