【事例付】LPOとは?基礎からおすすめツールも徹底整理

LPOは、企業がオンライン上で問い合わせ数・売上を向上させる目的で取り組む施策のひとつです。

本記事をご覧いただいている方もLPOで成功するための手法を調べたり、施策について探されているかと思います。

特に、「広告やランディングページからコンバージョンが上がらない…」「Web広告で思うように成果が出ない…」といった課題に悩まれているのでは無いでしょうか。

・LPOとは何かを正しく知りたい
・LPOの手順やベストプラクティス、勝ちパターンを知りたい
・ヒートマップツールで何ができるかを分かっていない

本記事では、Webマーケティングで成功している会社の多くが取り組んでいるLPOの成功事例や、注意点、見るべきポイントなどを丁寧に解説していきます。

目次

LPOとは

LPOとはWebマーケティングにおいてどのような意味を持ち、またオンライン集客においては位置付けなのでしょうか?まずはじめに、言葉の定義や目的、具体的な内容を説明します。

LPO(ランディングページ最適化)の言葉の意味や具体的な内容

Web上のユーザーがサイトに訪れた際に最初に閲覧するページをランディングページといいます。

企業のWebサイトの目的である問い合わせ数・売上をアップするためにランティングページの問題点を改善することを「LPO(Landing page Optimization:ランディングページ最適化)」といいます。

●LPO施策の一例

・ランディングページのコンテンツを追加・削除を行う
・デザインやコピーライティングなどの表現・トンマナを変える
・オファーボタン(問い合わせや購入に繋がるボタン)の内容を変える
・Web広告・ランディングページの記載内容やコミュニケーションを一致させる
・ランディングページを構成する文脈・流れを組み替える

Webサイトのコンテンツやデザインを変更することで、広告の費用対効果をはじめとする集客効率のアップを図ることが期待できます。

CV(Conversion:コンバージョン|シーブイ)とは?

コンバージョンとは、Webサイトやランディングページの訪問者が、サイトの目的としている問い合わせや売上につながる行動を行うことをいいます。
「サイトのゴール」という表現に例えると、イメージがしやすいかもしれません。「何をWebサイトのコンバージョンとするか」は自由に決めることができます。
「転換」を意味する英語が語源となり、マーケティング用語として広く使われています。


なぜWebマーケティングにLPOが欠かせないのか?

Webサイトの制作や保守運用・広告費用は企業にとって決して安い発注金額ではありません。

サイトの目的や構造・規模によって様々ですが、Webサイトの新規制作費用の相場は300万円以上、またランティングページの相場は60万円以上と言われています。(ホームページ制作・作成の費用相場表 出典:株式会社ユーティル)

加えて、Webサイトやランディングページが完成したら、ユーザーをサイトへ呼び込み問い合わせや購入などのコンバージョンを増やさなければなりません。

例えば、Web広告を出して露出を増やしたり、検索エンジンからの流入を増やすことでWebサイトへの訪問者を増やすことができます。

このようなWebマーケティングに取り組んでいる企業は、ユーザーをWeb上で奪い合うための広告費用やSEO施策など毎月の運用費用(ランニングコスト)に数十万円、数百万円以上をかけているケースが多くあります。 (2021年1月〜2022年11月現在、Webマーケティングに取り組む企業100社対象、株式会社nanocolor調べ)

もしあなたの会社のライバル企業がWebマーケティングに力を入れているのであれば、未来の顧客が奪われてしまっているかもしれません。

ライバル企業に勝ち続けるためには、広告などの流入施策で訪問者を増やしつつ、ランディングページ上でコンバージョンに促すコミュニケーションを適切に取る、という2つの視点を持ち、売り上げに繋がるお問い合わせや購入などを増やし続けることが重要となります。

では、「ランディングページ上でコンバージョンに促すコミュニケーションを適切に取る」という視点をLPOではどのように叶えることができるのでしょうか。

LPOで解決できる4つの課題

まずはじめに、LPOを用いることで解決できるランディングページの4つの課題を説明します。Webマーケティングの多くは、施策の結果が数字に現れます。

そのため、「ランディングページ上でユーザーとコミュニケーションが取れているか・いないか」の判断には、数字に基づいた課題設定が欠かせません。

ランディングページの成果に直接的な関与が大きいと言われている指標から順番に見ていきましょう。

【課題1】ランディングページのCVR(コンバージョン率)が低い

CVR(Conversion Rate;コンバージョン率|シーブイアール)とは、ランディングページへ訪問したユーザーのうち、何人が問い合わせ数や売上に繋がる行動を起こしたか効率を図る指標です。

ランディングページのCVRが高いほど、Webサイトへの流入数に対して効率良く成果を上げることができていると言え、一方で、ランディングページのCVRが低いほど効率が悪いということが言えます。

CVRは、以下の式から導き出すことができます。

CVR(コンバージョン率)

=(ランディングページのCV数(お問い合わせ数・売上客数)÷ランディングページの訪問者数)×100

「CVRが低い/CVRが高い」を判断する際のポイントは、必ずもうひとつ別の指標と比較することを心がけましょう。

「何と比較して低いのか」を相対的に見ることで、CVRの良し悪しをどう評価すべきかが明らかになり、改善すべきランディングページのボトルネックが明確になります。

「CVRが低い」は「何と比較して低いのか」で語るべし!よくある判断指標と検証ポイント

・前月のCVR2.0%と比較し、今月のCVR0.7%は数字が低い。

→前月と今月で何か変わったことはあったか。

・Google検索広告のCVR10.2%と比較し、Instagram広告の3.2%は低い。

→Google検索広告とInstagram広告のユーザーの質の違いは何か。媒体の特徴にどのような違いがあるか。

・価格訴求のランディングページAはCVR8%だが、機能訴求のランディングページBはCVR2%だった。

→AとBのコンテンツの違いは何か。流入してくるユーザーのニーズが異なるのではないか。

【課題2】ランディングページのコンテンツの離脱率が高い

コンテンツの離脱率とは、ランディングページに訪問したユーザーが、ページのドメインから出ていってしまう際の率をいいます。

ランディングページから問い合わせ数・売上を増やすためには、多くのユーザーにページに残ってもらい、コンバージョンに繋がるオファーボタンのクリックを多くすることが重要になります。

そのため、ランディングページ全体の離脱率が高い場合は、「どのコンテンツで離脱しているのか?」を突き止め、離脱率を下げる改善することが重要となります。

まず、ランディングページ全体の離脱率は以下の式から導き出すことができます。

ランディングページ全体の離脱率

=(ランディングページのドメインから離脱した数÷ランディングページの訪問者数))×100

ランディングページ全体の離脱率は、Google Analyticsや、ヒートマップツールを用いて計測することができます。

次に、ランディングページのコンテンツの離脱は以下の式から導き出します。

今回は、ランディングページのファーストビューを例に見ていきます。

コンテンツの離脱率(ファーストビュー*の場合)

=(ランディングページのコンテンツから離脱した合計数÷コンテンツの通過者数))×100

*First View:訪問者が一番はじめに見る、ページ最上部のコンテンツ。メインビューとも言います。

コンテンツの離脱率は後ほど紹介するヒートマップツールを用いれば、「どのコンテンツで離脱率が何%発生しているのか」をまるで地図のように視覚化して見ることができます。

ランディングページでは離脱率を低くするほど、ランディングページのCVRが高くなるため、こちらも非常に有効な指標であると言えます。

また、訪問者がランディングページのどこで見限って離脱をしたのかユーザー行動の痕跡を把握することができます。コンバージョンが下がる影響が出ている箇所を「ボトルネック」と捉え、ボトルネックを解消すべきコンテンツを明らかにしていく作業は、LPOでは欠かせないポイントと言えるでしょう。

【課題3】ランディングページの滞在時間が短い

ランディングページの滞在時間とは、文字通りユーザーがランディングページに滞在した時間をいいます。

ランディングページ全体の滞在時間は、先ほどの「ランディングページ全体の離脱率」同様に、Google Analyticsや、ヒートマップツールによって取得・計測をすることができます。

一般的には、ランディングページの中にテキスト要素や長文の説明のような「訪問者が情報摂取に時間がかかるであろう要素が多いと滞在時間が長くなる」と言われていますが、実は訪問者が持っている前提知識や経験などによって、滞在時間は大きく変わります。

また、「滞在時間が長くなる」と「CVRが上がる」ことも必ずしも一致するわけではないことにも注意が必要です。

ここでおさらいですが、「CVRが上がる」とは、「ランディングページをじっくりと時間をかけて読まれること」ではなく、「ランディングページのCV数(お問い合わせ数・売上客数)÷ランディングページの訪問者数」の数が増えることです。

つまり、ランディングページのCV数のうち、非CV数と比較して「滞在時間が長いか・短いか・変わらないか」を把握した上で、滞在時間とCVRの相関関係を探ることが重要になります。

ランディングページの長さが長いほど滞在時間が長くなるのか?

一般的には思われがちですが、実は完全に比例するわけではありません。

弊社で実際に一般の方5名にご協力いただき、同じランディングページを一斉に自分が所有するスマートフォンで読んでもらい時間を測ったことがあります。その結果、人によって見事にスピードがバラバラであることがわかりました。

ある方は文字をほとんど読んでいないくらいのスピードで、ある方はゆっくり、ある方は自分が気になる部分だけじっくりと読む。

「読むために時間をかけたくない」「読むまでに時間がかかった」「時間をかけてでも理解したい」などの心理状況によって、滞在時間に大きく影響があることが分かりました。

【課題4】ランディングページのCPAが下がらない

広告やランディングページの費用対効果を測る指標のひとつに、顧客獲得単価(CPA:Cost Per Acquisition)があります。

顧客1人を獲得するためにいくらの広告費を使ったかという意味であり、低ければ低いほど獲得効率が高いと言えます。

顧客獲得単価は、以下の式から導き出すことができます。

顧客獲得単価(CPA)

 =(ランディングページのコンバージョン数(お問い合わせ数・売上客数)÷広告費用)×100

今あなたがCVRには課題を感じていないがCPAに満足していないのであれば、広告戦略の指標の設定が間違っているのかもしれません。

具体的には、価格が5,000円の商品を1点売るためにかかった広告費用が2,500円だとすると、顧客獲得単価は2,500円だと言うことができます。原価や経費を無視して100%利益として残る場合、利益は2,500円になります。

しかし、同じケースで10,000円の広告費用がかかった場合、損失が5,000円となります。売上や利益をいくら上げたいかで、目標とすべき顧客獲得単価は異なります。

つまり、CVRは「広告やランディングページの獲得数効率の指標」、CPAは「広告費用の獲得費用効率の指標」と覚えておきましょう。

CVRをどれだけ高めても、CPAが収益目標を達成できなければ事業として存続は難しい事態となります。

LPOでは、「今はCVRを上げるべきか」「CPAを下げるべきか」を見極めながら、自社にとって最も最適なCVR・CPAのバランスを取ることを心がけましょう。

LPOの3つの成功事例を紹介!

ここまではLPOで解決できる課題を紹介しましたが、実際にLPOに取り組むことでどのようなメリットがあるかを成功事例を用いて説明します。

成功事例1. 広告とファーストビューの訴求を一致


成功事例2. ランディングページのファーストビューの動画(機能訴求)をやめて静止画(情緒訴求)にした


成功事例3. ランディングページの熟読度の低いコンテンツを削除した結果、アテンションが上がった


”成功するLPO”を実現するためには?

LPOを実施することで、以上のような改善をすることができます。せっかく取り組むなら、なるべく成功の確率を上げていきましょう。では具体的にどのような考え方を持てば成功に近づけるのか、細かく見ていきましょう。

必ず仮説立案を行う

LPOは繰り返しPDCAを行い、CVRを段階的に高めていくことが重要です。

そのため、1週間などの短期的な施策ごとに「良くなった」「悪くなった」という一過性の評価ではなく、再現性のある知見を貯め、成果を再現する仮説力を養うことが成功には不可欠となります。

成果を再現する仮説力は、以下の2点を重視しましょう。

・あらかじめ設計をした”誰”に対して、
・成果が良い/悪い理由を探す。

LPOに取り組む際は”誰”に対して、ランディングページ上でどのようなコミュニケーションをすべきかを意図を持ってLPOに取り組み、構成の流れ、デザイン・セールスコピーを改修・変更することが目標達成のための近道となります。

実施前の「仮説立案」と実施後の「考察」は必ずセットで行うことがベスト

例えるなら、パズルのピースが半分ずつではピタッと綺麗な絵になりません。

あらかじめ立てた仮説に基づいたLPOを実施し、LPOの結果数字は「なぜこの結果になったのか?」と考察することが重要です。

よくあるLPOの間違いは、「仮説を立てずに施策を実施し、なぜこの数字なんだろうか?」という推測をしてしまうことです。

例えば「青空を使ったランディングページのCVRが高かった」という結果数字を見て、「青空をランディングページのデザインに含めればCVRが上がるに違いない」と判断することは果たして全てのケースにおいて当てはまるでしょうか?

仮説を持った上で「なぜ青空が良いと判断されたのか」という考察をした上で、訪問者のうち誰がなぜそのデザインが良かったと判断したのか(違和感を持たずに離脱しなかったのか)と考える癖をつけていきましょう。

LPOの5つの指標を理解する

CVRは、「各オファーボタンのクリック数(各CTAのクリック数)」を向上させることで改善することが見込まれます。Webサイトの目的は問い合わせ数・売上に直結させる施策を行うことです。

CTA(Call To Action)とは、訪問者への「行動喚起」を行うランディングページの要素のことをいいます。例えば、お問い合わせ数をアップすることが目的のランディングページでは、訪問者に「問い合わせをしてもらうこと」がコンバージョンかと思います。この場合、ランディングページ内の「問い合わせボタン」がCTAとなり、ランディングページの目的は「CTAのクリック数(率)の最大化」となります。

広告やランディングページをはじめとするWebマーケティング施策では問い合わせや購入を増やすことが大きな目的ですが、その前提としてランディングページのCTAボタンを押されなければそもそも問い合わせや購入に繋がりません。

そのため、CTAのクリック数を最大化することがCVR向上のために最も重要な指標のひとつとなります。

まずLPOを始める際は、以下の大きな5つの指標に着目していきましょう。

❶FV離脱数/率:CVRはCTAのクリック数に影響するため、まずCTAエリアまで到達してもらうために見る
❷ LP残存数/率:CTAエリアまでの残ってくれた訪問者の数や率を見る
❸ CTAクリック数/率:全ての訪問者のうち、何人がCTAボタンをクリックしてくれたか追う
❹ アテンション/熟読度:コンテンツのどこに興味・関心が高いのかを追う
❺ CVRとの相関関係:❸を除く指標が、CVRに貢献しているかを注意深く観察する

CVRとランディングページ内の行動の相関関係を知る

上記のうち、「❺CVRとの相関関係」の大きいランディングページ内の行動を把握するためにはどうすれば良いでしょうか。

すぐに始める場合、過去の期間を見ていき、傾向を把握することが重要です。

・とにかくまずはヒートマップをランディングページに導入する

・1週間〜1ヶ月程度、計測をしてみる

離脱率、ページ滞在時間などがCVRと相関関係にあるかを順番に見ていきます。ヒートマップでは、CVしてくれたユーザー(CVユーザー)とCVしてくれたなかったユーザー(非CVユーザー)を比較して見ることが可能です。

例えば、CVユーザーがよく読んでいるコンテンツはどこでしょうか?また、そのコンテンツは非CVユーザーと比較し、違いはあるでしょうか?

このように、❶〜❹の指標がCVにどのように影響しているか留意深く観察することでCVRアップに結びつく指標を特定することができます。

LPOでよくある誤解

・CTAの色を変えたり動きをつけた方がいいのではないか?
・デザインがダサいからじゃないか?
・インフルエンサーなどの賑やかしが必要なのでは?
・ランディングページが長すぎるんじゃないか?短すぎるんじゃないか?

成功したLPOの作法や事例では「〜を変えたらCVRが上がった!」など多くの方法論がありますが、自社のランディングページにそのまま方法論を取り入れてもCVRが向上することは多くケースはあまり多くありません。

なぜなら、あなたのランディングページに訪れているユーザーの心理・行動と、ある方法論で解決できるユーザーの心理・行動が100%一致しないからです。

方法論に振り回されず、以下の4つのポイントをしっかりと抑えてLPOを成功するように導きましょう。

成功するLPOを叶える4つのポイント

LPOを取り組む際には「失敗したくない」という不安があるかもしれません。ここでは、成功するLPOに欠かせない4つのポイントをご紹介します。

Point1. 指標とCVRの相関関係を曖昧にしない

LPOを行う際は、滞在時間やコンテンツの熟読度など、様々な指標を立てることができます。

例えば、滞在時間を上げるために施策を試しているが、CVRの向上に繋がらない…という方もいるかもしれません。

しかし、滞在時間が伸びれば必ずしもCVRが向上するわけではありません。一見関係がありそうな指標でも、CVRの増加と全く関係がないことがあります。

そのため、離脱が高い/低い、熟読度が高い/低いなどのひとつの指標だけを見て一喜一憂するのではなく、2つ以上の指標を見ながら、CVRの向上に関係があるのか?を注意深く見ていく必要があります。

Point2. 必ず運用を続ける

ランディングページは作って終わりではなく、ランディングページや広告は、日々運用改善をしていくことで目標達成に近づけることができます。

ターゲットのニーズや競合などの市場環境は毎日変わります。

自社が日々CVR改善のために取り組んでいるように、競合も出稿状況を変えたり費用を投下したりと顧客を奪い合っている状況です。

そのため、「何も変なことはしていないのにある日突然集客効率が落ちた…」というケースは実はよくあることなのです。

自社のランディングページは常に外部環境に影響を受けていることを理解し、ユーザーと適切なコミュニケーションを取り続けるランディングページへ更新し続けることがCVR向上には欠かせない視点です。

Point3. 仮説のアップデートを続ける

仮説のアップデートとは、LPO実施前に立てた「ランディングページの特定の箇所を改善すれば、CVRが改善されるかもしれない」といった仮説を、数字結果を受けて考察を行い、新しい仮説を立てることをいいます。

LPOは継続して実施することでCVRの改善を段階的に達成していく施策です。

そのため、最初に立てた仮説に囚われすぎず、運用結果を受けてとにかく仮説のアップデートを続けることを最初の目標にしましょう。

LPOを続けていくうちに、CVRに影響しているランディングページの課題を新たに発見することができ、施策の打ち手を枯渇させないPDCAを行うことができます。

Point4. 広告とランディングページを分断せずに考える

ユーザーは広告を見てWebサイトに訪問します。広告の訴求とランディングページの構成の流れやビジュアルなどコミュニケーションの流れはなるべく連動させましょう。

連動させるとは、ユーザーがランディングページに訪問した際に商品やサービスに期待している価値や利便性などを、視覚的な情報や文字情報などを用いたユーザーの知覚体験を連続的に一致させることを言います。

知覚体験とは?「知覚」と「刺激」

“知覚=人間を含む動物は、外界からの刺激を感じ取り、それに基づいて行動しています。感じ取った外界の刺激に意味づけをするまでの過程を知覚と呼びます。”

(引用元;https://www.sankyobo.co.jp/dicchi.html)

商品・サービスはどのように購入されるでしょうか?ユーザーは購入決定をする際に、情緒的価値・機能的価値をはじめとするさまざまな価値体験を基に、購入を決定していきます。

この前提のとき、果たして広告やランディングページのような視覚情報を用いたコミュニケーションは「見やすくする」や「わかりやすくする」ことで必ず購入決定をしてくれるでしょうか?

答えはNOです。ユーザーは広告やランディングページを触れる前に、自身の経験や知識、言語化できていない自身の欲求に基づき行動します。

そのため、LPOはデザインや文字を「見やすくする、読みやすくする」作業だけではなく、広告やランディングページ上でのコミュニケーションを通して、誰に対して何を伝えるかを考え、売主は適切な情報提供を行うことが求められます。

つまり、ユーザーが購入決定に踏み切る知覚体験(自分の認識に対する刺激)を得られ、自身にとって商品やサービスがどのような意味をもつか?という”意味付け”の結果、「買ってもらった」「利用してもらった」というコンバージョンの行動が発生するのです。

LPOに取り組む理想の体制は?制作会社や広告代理店に依頼する際のメリット・デメリット

LPOに取り組む際は、現在抱えている自社の課題に合わせた体制作りや仕組みを作ることが重要です。

成功している企業が取り組んでいる体制・仕組みを大きく分けて3つのパターンで紹介します。

【自社運用型】LPOツールやヒートマップツールを導入する


【外部委任型】広告代理店やLP制作会社に分析〜改善提案を依頼してLPOを実施する


【伴走型】マーケティング支援会社などのLPOのプロに相談する

マーケティング支援企業が提供しているサービスのひとつに、広告動線の見直し、ランディングページの仮説設計・分析・改善立案、制作ディレクション、運用サポートまで実施してもらえるコンサルティングメニューがあります。

自社の体制や課題に合わせてプロが実施項目を組み立ててくれるので、現実的なLPO実行とノウハウ吸収、CVR改善を同時に行うことができます。


LPOを成功に導く必須ツール5選をご紹介

LPOを実施する際は、どのようなツールを導入すれば良いでしょうか?費用・特徴をはじめ、LPOで重要な指標が計測可能なのかという観点から説明していきます。

1.Google Analytics(UA)+ Google Tag Manager(GTM)

画像引用元:Google Analytics(UA)

ツール名

Google Analytics(UA) / Google Tag Manager(GTM)

サービスサイト

・Google Analytics(UA)https://marketingplatform.google.com/intl/ja/about/analytics/

・Google Tag Manager(GTM) https://marketingplatform.google.com/intl/ja/about/tag-manager/

費用

0円(無料)

特徴

・無料ですぐに使える

・ランディングページだけでなくドメイン内の回遊も可視化

・Google Tag Managerと組み合わせて計測点を自由自在に

・アテンションマップ(熟読度)の計測ができない点は注意が必要


2.Ptengine

Ptengineは、たった一行のタグをサイトに設置するだけで、サイト運営に必要な分析、A/Bテストが実施できます。また、「Ptexperience」と組み合わせることで、ノーコードでのサイト編集、ユーザー体験のパーソナライゼーションを実現することができます。

画像引用元:Ptengine

ツール名

Ptengine(提供元:株式会社Pt mind)

サービスサイト

https://www.ptengine.jp/

費用

0円(無料トライアル)

計測可能PV数3,000PV、ドメイン数:1ドメイン

※有料プランあり。詳しくはプランページよりご確認ください。

特徴

・タグ実装からわずか5分で利用開始可能。

・流入元ごとに行動を見れるセグメンテーション機能が充実

・ノーコード「Webサイトエディター」付きで改修・変更が簡単

・ワンクリックでABテスト可


3.SiTest

ウェブサイトの解析から改善までを一元化できる国内唯一のLPO(ランディングページ最適化)ツール。ABテスト機能・フォーム機能が充実しており、提供元企業は広告代理業も実施しており広告運用相談もできます。

画像引用元:SiTest

ツール名

SiTest(提供元:株式会社グラッドキューブ)

サービスサイト

https://sitest.jp/

費用

0円(無料トライアル)

計測可能PV数30,000PV、ドメイン数:2ドメイン

※有料プランあり。詳しくはプランページよりご確認ください。

特徴

・録画再生機能(セッションリプレイ)付き

・サイト訪問者の属性・行動に合わせて設定した「条件」ごとに「パーソナライズしたページ」を作成・編集が可能

・ポップアップ機能・EFO(エントリーフォーム最適化)も利用可能

・広告連携機能(AIリターゲティング)・レポート機能充実。


4.Clarity

Clarity は、実際のユーザーがサイトを実際にどのように使用しているのかをキャプチャする無料の使いやすいツールです。セットアップは簡単で、数分でデータの取得を開始できます。

画像引用元:Clarity

ツール名

Clarity(提供元:Microsoft inc.)

サービスサイト

https://clarity.microsoft.com/

費用

0円(無料)

特徴

・セッションの録画記録・リプレイ機能あり

・AIによる”ユーザーの不満ポイント”抽出機能付き

・1人のユーザー分析には優れているが、流入元ごとなど任意のユーザーグループ単位での分析には向かない

・Google Analyticsとデータの統合が可能


5.User Insight

チームで成果をあげるWeb解析ツール。競合ポジションマップの生成やSEOキーワードの抽出など幅広い機能を持っています。

画像引用元:User Insight

ツール名

User Insight(提供元:株式会社ユーザーローカル)

サービスサイト

https://ui.userlocal.jp/

費用

有料 ※詳しくはプランページよりご確認ください。

特徴

・AIによるレポーティングデータ出力、改善ページレコメンド

・Google Analyticsとデータの統合が可能


【ツールを使う時のヒント】7つの視点

ヒートマップツールを使う時、一体どうやって見れば良いでしょうか。

ユーザーの行動分析に取り組む際によくある誤解として、「誰が」「なぜ行動をしたのか」という視点を持たずにはじめてしまうケースがあります。

ここでは、ヒートマップツールを活用した分析・改善に取り組み際に、CVR向上のヒントになる7つの視点を紹介します。

①クリエイティブ別行動が追える

検索広告・ディスプレイ型広告・SNS広告では、広告文やバナーなどのクリエイティブごとにCVRを追うケースが多くあります。

クリエイティブの運用は、自社のサービス・プロダクトがユーザーの課題や欲求を解決する便益を視覚的に伝える上で非常に有効です。

ヒートマップでは、「クリエイティブ別行動」を追うことができるため、ユーザーの課題や欲求ごとにファーストビューの通過率は高いか/低いか、ランディングページのどのコンテンツを熟読しているか/読み飛ばしているか等を横断して行動を追うことが可能です。

このように、クリエイティブごとにユーザーが価値に感じる便益をランディングページ内で提示できているか検証することができ、コンテンツの良し悪しの判断軸が明確になります。

②CV・非CV別行動が追える

広告でのランディングページ訪問者のうち、90%以上は非CVユーザーであるケースが多くを占めます。

非CVユーザー/CVユーザーそれぞれの行動の特徴には、「プロダクト・サービスが選ばれた理由」「選ばれなかった理由」がランディングページ上の行動に含まれています。

そのため、ランディングページ上のコミュニケーションとして「選ばれる理由作り」「選ばれない理由の排除」を実現に繋がるコンテンツを見直し・新規配置する判断材料を収集することができます。

③広告媒体別行動がわかる

広告媒体からランディングページに流入したユーザーが、どのような行動傾向にあるのかを把握することができます。

例えば、Google検索はユーザーが能動的に情報を探している際に使用されるシーンが多いですが、InstagramやTwitterは自分の興味関心に合致する情報の発信を確認したり、隙間時間などの暇つぶしとして受動的な情報摂取として使用されるシーンが多くあります。

このように、媒体ごとに生活者の利用シーンや心理状態が異なることから、広告媒体ごとにランディングページの行動の違いを理解しておくことが重要です。

一方で、同じ媒体であっても、Googleの検索行動のように指名系キーワード・一般系キーワードのようにCVRに大きな差が出やすい媒体では、ランディングページ内の熟読度や離脱エリアなどが大きく異なる傾向が出るケースもあります。

CVRを優先的に改善すべき広告媒体はどこか、また広告媒体の中でもCVRの高いユーザー行動/CVRの低いユーザーなどを細かく見ることで、広告媒体ごとにコンテンツを最適化したランディングページを制作したり、CVRの高い広告媒体へ費用を集中投下するなどの判断をすることができます。

④CTAのクリック率/数(イベントクリック)

繰り返しになりますが、ランディングページでは問い合わせや購入を増やすことが大きな目的です。

ただし、その前提としてランディングページのCTAボタンを押されなければそもそも問い合わせや購入に繋がりません。

多くのヒートマップツールでは、「CTAボタンが何回クリックされたか」という数を簡単に追うことができます。

ランディングページのコード要素(htmlなど)などを編集する必要がなく直感的にイベントの設定ができるツールがほとんどのため、ランディングページの重要な指標であるCTAのクリック率/数を欠かすことなく追うことができます。

さらに、任意のページ要素のクリック数を測ったり、フィルタリング機能を用いることでさらに細かくランディングページの行動を追うことが可能になります。

⑤各CTAまでのスクロール到達率(通過/残存・離脱エリア)

ランディングページのCVR向上に直結する「CTAボタン(オファーボタン)のクリック数」CTAエリアまでの到達がどれくらいか、またCTA到達前にどこで見限られ離脱されてしまっているのかが分かります。

CTAのクリック数をどれだけ増やせるかは、そもそもCTAエリアに到達している人数が今どれくらいの人数がいるのか、を把握しておかなければ、CTAのクリック数の目標を立てることができません。

そのため、1人でも多くのユーザーにCTAまでスクロールしてもらえるように、ランディングページの上から順番にコンテンツの改善作業を進めていきましょう。

⑥熟読エリア(アテンション)が分かる

熟読(アテンション)とは、ランディングページのあるコンテンツに部分的に滞在した時間を色で示し、赤色は滞在時間が長く、青色は滞在時間が短いことを意味する指標を意味します。

この熟読度合いをサーモグラフィのように色で示したものが、アテンションマップと言われます。

例えば、あるコンテンツにおけるユーザーの滞在時間が長い(アテンションが高い)ということは、ユーザーがコンテンツをジッと読み込んでいる可能性が高いといえるため、興味関心が高いエリアであると考えることができます。

ユーザーの求めている情報によって摂取したい情報が異なるため、実際のアテンションマップでは上記のように色のムラが出るケースが多くあります。

具体的には、「①クリエイティブ別行動」ごとにアテンションマップを見ていくと、広告バナークリエイティブを見たユーザーCVRとの相関関係になるのか判断していきます。

⑦期間比較で施策評価ができる

LPOでは、実施前と実施後の数字を比較することが施策評価に重要な意味を持ちます。

例えば、LPO実施前の先月と比較して、LPOを実施した今月のCVRが改善された場合、実施前と実施後でランディングページ内でどんな行動が変わったか?また、その行動の変化はCVRの変化に影響していそうか?と順番に見ていくことができます。

これによりCVRアップのための正しい施策判断と考察をすることができます。

<初めての人にオススメ>CVR改善のための3つの視点

ではLPOを始めるにあたり、何から手をつけてみれば良いでしょうか?

ここでは、成功事例で実施した内容や紹介した指標を基に、まず成功するためのLPOポイントのおさらいをしていきましょう。

1.CTAボタンのクリック率を上げる
2.広告とランディングページを分断せずに考える
3.視認性や可読性は流入ユーザーにとって合格点にあるか
4.スケジュールを決めてクイックに実施する

ランディングぺージの構成の流れ、コピーライティング・デザインなどのクリエイティブは離脱に繋がるような違和感を生まないことが重要です。

改めて、LPOを実施する際はランディングページの行動だけではなく、「広告の訴求や戦略は何を目的に実施しているのか」「どんな課題や欲求を持ったユーザーを対象にした戦術なのか」を理解しておきましょう。

LPOはデザインや文字を「見やすくする、読みやすくする」作業だけではなく、広告やランディングページ上でのコミュニケーションを通して、誰に対して何を伝えるかを考え、売主は適切な情報提供を行うことが求められます。

つまり、ユーザーが購入決定に踏み切る知覚体験(自分の認識に対する刺激)を得られ、自身にとって商品やサービスがどのような意味をもつか?という”意味付け”の結果、「買ってもらった」「利用してもらった」というコンバージョンの行動が発生するのです。

また、ランディングページのデザイン(造形)に対する行動の結果もヒートマップツールで数値として現れることがあります。

例えば、ある一箇所が頻繁にズームされている、文字が細かい箇所は読み飛ばされている等がある場合、デザインの変更で改善をすることができます。

ただし、LPOの過程で既存のデザイン(造形)と新しいデザインが混在し、多少つぎはぎになったとしても、離脱などCVRにマイナスの影響が出ていなければ、優先度は下げてしまっても問題ありません。

LPOを繰り返していく中で最終的に揃えていけば問題ありません。

そして最も重要なのが、スケジュールを決めて「課題設定→仮説立案→仮説検証→考察」をクイックに回すことです。

LPOを実施する際に、期間を3ヶ月や半年などと長く取りすぎてしまうと1人のユーザーに複数回広告やランディングページを配信する状況(フリークエンシーが上がる、といいます)が発生します。

このケースでは、いわゆる「ランディングページのクリエイティブ疲れ」のような状況になり、コンバージョンをしてくれる可能性の低いユーザーや、すでにコンバージョンをしたユーザーに何度も同じ広告やランディングページを見せることになります。

ライバル企業などの競合の広告出稿状況や、ユーザーのニーズもどんどんと変わっていきますので、最長でも1ヶ月ごとに実施していきましょう。

<こんな視点も>2つのチェックポイント|LPOをやりつくしたら…

・複数LPがある場合は、ニーズごとに目的を設定する
・広告バナーごとにヒートマップを見て行動分析をする

今回の記事ではLPOを紹介していますが、Web広告を用いてランディングページへユーザーを呼び込む以上、Web広告での訴求内容とランディングページでの訴求内容はCVRの高い/低いに密接に関わっています。

例えば、乾燥肌を改善したい人に、敏感肌が解決できるLPを見せるだけだと意味がない。クッションLPなどと組み合わせてコンバージョンに導くための「理解の助走レーン」を作ることで、WebサイトのCVRを向上することができます。

もし複数のランディングページや複数の広告を運用している場合、それぞれの施策の目的や、広告・ランディングぺージ動線、役割をトータルで見直すことも検討してみてください。

ヒートマップツールはユーザーのニーズごとの行動の痕跡を追うことで、Webサイトではどのようなコミュニケーションが欠けているのかを特定することができます。

その結果、ランディングページ改善・CVRの向上のヒントを得ることができます。

まずは無料のツールで手軽に取り組んでみましょう!

LPOは着手までハードルが高い。色々体制を作らなくちゃいけない・・・そんな不安があるかもしれません。始める前に続けることの心配をしてしまう気持ちもわかりますが、1日でも早くCVRを改善して会社に売上・利益を残していくためには、まず始めてみることがLPOでは最も重要です。

以上のことをヒートマップツールを活用して実践し、CVRが低い原因を突き止め、ユーザーとのコミュニケーションを改善するLPOに取り組んでみましょう!

よくある質問

相場や期間はどれくらいを見ておけば成功しますか?

期間については、3ヶ月や半年などと長く取りすぎてしまうのではなく、最長でも1ヶ月ごとに実施することが成果向上のためには適していると考えられています。

LPOに欠かせないヒートマップツールの相場は、無料から始められ、PV数や分析領域に応じて3万円から実施ができます。まずは無料トライアルなどハードルの低いツールの利用をおすすめします。

また、外部の会社にLPOを頼む場合のコンサルティングの相場は、月額30〜100万円と実施項目、領域や自社の体制に合わせて広告代理店・制作会社をはじめとするプロに相談・見積もりをとると実施項目、領域の認識の齟齬が生まれにくいかと思います。まずは付き合いのあるパートナー企業などにLPOを相談してみましょう。

分析ツールは何を選んだら良いですか?

LPOの目的に応じて決定することが望ましいです。弊社では、ご紹介したLPOの指標を欠かさず計測ができるツール(PtengineSiTest)をお勧めしています。