「分析ツール会社視点でも理想的」nanocolorの”長期的な利益を最大化するLP”とは?



私たちナノカラーでは、LP制作やその前後の戦略コンサルティングにおいて、日々多くのお客様を支援させていただいております。

LP制作や広告運用では、多くのデータ分析ツールを試し、厳選してきました。

今回は、当社も愛用しているヒートマップ機能付きアクセス解析ツール「Ptengine Insight(旧:Ptengine)」を提供する株式会社Ptmindの安藤高志さんと、当社代表の川端で対談を開催。

事業や分析に対する思いをぶつけ合いました。

対談者の紹介

株式会社Ptmind
安藤 高志(あんどう たかし)

簡単にwebビジネスの改善ができるSaaSサービス「Ptengine Insight」を全世界45,000ユーザーが使う規模まで成長に導く。現在は日本事業のグロースを担当。

株式会社nanocolor
川端 康介(かわばた こうすけ)

株式会社nanocolor 代表取締役。起業10年で約1,000本LP制作と解析と運用を実施。デザインや経営は独学。データ解析 × ユーザー心理 × クリエイティブで真っ当な広告デザイン創出を目指す。

Ptmind、事業の根本にある思い

川端

登録数130,000アカウント以上と世界中で愛されている「Ptengine Insight」ですが、どういった思いで作っているのでしょうか?

安藤

「集めたデータをもとに個々のユーザーに合った適切なWeb体験をしてもらいたい」という思いです。

川端

「個々のユーザーに合った適切なWeb体験」

これって、具体的にどのような体験ですか?

安藤

Webサイトに訪れたユーザーの状況に合わせて、提供する情報を変えるイメージです。

例えば、初めてサイトに訪れる人と2回目の人、10回目の人では、求める内容が違うはずです。

その時々のユーザー心理を想像し、探している情報が見つけやすいよう内容や文言を出し分ける

それが「個々のユーザーに合った適切なWeb体験」だと考えています。

川端

私たちの考えにも共通しているかもしれません。

というのも、当社もユーザーの状況やニーズ、媒体に合わせて複数パターンのLPを制作しています。

悩みの深度や求めている情報、前提知識などが違うにも関わらず、同一のLPを全方位に配信して全体の最適解を見つける手法に違和感がありました

安藤

まさにおっしゃる通りだと思います。

実は私たちも、ユーザーごとに簡単に情報を出し分けるために、2020年5月に新サービス「Ptengine Experience」をリリースしました。

川端

Ptengine Experience!

それってどんなサービスですか?

安藤

訪問するユーザーに合わせてWebサイトをデザインできるサービスです。

ユーザー別に表示する文章や画像、ポップアップなどを、直感的に変更できます。

川端

例えば
・初めて訪れた人にはAの画像
・何度も訪れたことがある人にはBの画像
のように表示を変更できるということですか?

安藤

はい、その通りです!

他にも
・「過去に商品を購入した人」には特別なオファーを提供
・「60日ぶりに訪れた人」には最新情報を提供
なんてこともできます。

川端

「個々のユーザーに合った適切なWeb体験」をより実現しやすくなったというわけですね。

ぜひ使ってみたいです!

Ptengine Experience公式サイト

nanocolor、事業の根本にある思い

安藤

逆に、ナノカラーさんの事業や制作に対する思いも聞かせていただけますか?

川端

私たちは「クライアントの利益を最大化するために、制作前後まで携わる」ことを大事にしています。

過去の当社もそうだったのですが、情報をもらって求められるデザインを作るだけでは成果が伴わず、何が良くて何が悪かったのかデータの活用ができないことが多々ありました。

なので、制作前に多くの事実情報を収集し、適切な解釈と目標との乖離を埋める施策が必要だと感じています。

そしてそれがLPで解決できる領域であれば、実施するべきと考えています。

そのためには「クライアントの利益を最大化するために、制作前後まで携わる」必要があると感じました。

安藤

「制作前後まで携わる」ですか。

具体的に言うと、どのような内容でしょうか?

川端

・この商品(サービス)の価値を最も感じるのは誰か?
・どの特徴を見せると価値を感じてもらえるのか?
・その人はどういった導線でLPに訪れるのか?
・その人はLPでどのように動き何を感じたのか?
・もっと価値を感じてもらうには何を改善すれば良いのか?
・その改善は顧客の利益に直結しているのか?

などですね。これが「制作前後まで携わる」ということです

「制作前後まで携わる」イメージ
川端

また、LP制作のみの仕事だと

・広告費用をとにかく安くする(CPA抑制)
・申し込み率をとにかく上げる(CVR改善)

などの目先の施策に躍起になりやすいんです。

その結果、長期的に見ると利益が減ってしまう。

安藤

「長期的に見て利益が減る」とはどういうことか、もう少し詳しく伺えますでしょうか?

川端

例えば、以下のようなイメージです。

  • 申し込み率を重視し過ぎた結果、読者の不安を煽ったり、短期的な価格訴求やグレーな表現を用いる
  • 商品の価値理解どの低い顧客は解約率が高い
  • その結果、CPAは下がったがLTVも下がる
安藤

たしかに、そういったケースはたまに見かけます。

川端

このとき「LPから申し込んだお客様の解約率はどうか」も、LP制作後の分析がないと気づくことすら困難ですよね。

とすると、やはり長期的にクライアントの利益を最大化するためには、LP制作だけでなく、その前後の関わりが重要だと強く思っています。

安藤

ここまで行う「LP制作会社」はなかなか聞きません。素晴らしいと思います。

川端

Ptmindさんにそう言っていただけるのは嬉しいです。

安藤

先ほど言っていた「読む人のニーズを仮説立てて、それをもとに制作して、実際の動きを分析して改善していく」という流れも理想的です。

というのも、「このLPを見たユーザーはこう動くはずだ」と仮説立てることは、成果を出すために重要だと当社も考えています。

仮説があることで、

仮説をもとにLP制作する⇒ヒートマップで答え合わせをする⇒合っていたor間違っていた理由を考える

という効率的で質の高い分析ができるので。

川端

そうなんですよね。

私たちもヒートマップは漠然と見るのではなく、事前に用意した仮説と照らし合わせて見ています。

安藤

「仮説ありきの制作⇒分析」の流れは本当に重要ですよね。

ただ、LP制作会社と広告運用会社が変わると、この仮説を引き継ぐのが難しいのも事実。

なので、仮説立て・制作・分析までまとめて依頼できるナノカラーさんは魅力的だなと。

川端

ありがとうございます。

実はここまで細かく見るようになったのには「クライアント貢献」だけでなく、他にも理由があります。

それが「本当に必要な情報だけを個人に合った形で届けたい」という思いです。

安藤

「本当に必要な情報だけを個人に合った形で届けたい」ですか。

もう少し詳しく聞いても良いですか?

川端

元々、一人ひとり違うはずのお客さんを「ターゲット像」として画一的に見ることに違和感がありました。

それぞれの人生の歩み方や現在の置かれている状況によって、選択するものは大きく違うはずです。

なので、届ける情報もパーソナライズしてあげるべきだと。

安藤

わかります!当社も全く同じ考えです。

川端

共感いただけるポイントが多くて光栄です。

ただ、個人個人が求める情報を、データを取らずに一発で正解を出すのは簡単ではありません

そのためにも、独自の制作フローで細かい仮説検証を繰り返しています。

地道に一歩一歩データをためていき、正解に近づきたいですね。

Ptmindとナノカラーの思想まとめ

  • Ptmindが目指すもの:個々のユーザーに合った適切なWeb体験
    実現のためのソリューション:Ptengine Experience
  • ナノカラーが目指すもの:広告主の長期的な利益の最大化
    実現のためのソリューション:一人ひとりに必要な情報だけを届けるLP制作

Ptmindから見る、nanocolorのヒートマップ分析フロー

安藤

実際、LPはどのように分析しているんですか?

川端

・新規訪問者でCV(成約)した人
・新規訪問者でCVしなかった人
・再訪問者でCVした人
・再訪問者でCVしなかった人

の4パターンを広告流入元別に分けてヒートマップデータを閲覧しています。

川端

「商品を買ったのか/買わなかったのか」は当然ながら、流入前の期待値によってもLP内でのユーザー行動は全くの別物です。

熱量の高いユーザーと低いユーザーを混ぜた、ぬるいデータだけを見ても施策は何も浮かびません。

比較対象を定める事でその差異に気づくことができ、訪問者心理の仮説が浮かび、改善すべき打ち手が生まれます。

新規/再訪問 訪問回数の違いによる行動の違いを特定
CV/非CV 購入者にとって有益なコンテンツは何だったのかを特定
安藤

状況別にユーザー心理を言語化しているのですね。

まさにPtengine Insightの理想の使い方だと思います。

川端

ありがとうございます!

安藤

むしろ状況別に見ないと、傾向が異なるデータの合算値を分析することになってしまうんですよね。

「初めてLPに訪れた人」と「過去に購入を迷った人」では、LP内で熟読する箇所が異なるので、合算すると間違った解析にもなりかねませんよね。

川端

私もそう思います。

もう少し詳しくお聞きしたいです!

安藤

①初めてLPに訪れた人:100人中1人が冒頭で購入
②過去に購入を迷った人:100人中80人が冒頭で購入

⇒これらを合算して分析してしまうと、冒頭での購入率は約40%となります。

①にとってはイマイチなLP
②にとっては魅力的なLP

なのに、合算すると「何とも言えないLP」のようになってしまうんです。

※わかりやすくするために数字を極端にしています。

川端

全くもって同感です。

1URLで全ユーザーの動きを混ぜて分析してしまうと、むしろマイナスの施策にもなりかねません

なので、ユーザーの属性ごとにURLを分けて分析する必要があります。

もし1URL(無料版)でヒートマップを見ている方がいたら、ぜひURLを分けられる有料版で見てみてほしいです。

きっと発見だらけだと思いますよ。

ナノカラーのヒートマップ分析手法まとめ

  • ナノカラーは「新規/CV」「新規/非CV」「再訪問/CV」「再訪問/非CV」の4パターンでヒートマップを見る
  • 4つのパターンで読者の気持ちを言語化し、それぞれの違いから改善点を抽出する
  • Ptmindから見てもナノカラーの制作・分析フローは理想の形

Ptmindから見て上手くいかないヒートマップの使い方

川端

最後に、Ptmindさんから見て上手くいかないヒートマップの使い方を伺ってもよろしいでしょうか?今後の参考にしたく。

安藤

はい!よくあるのは、分析や改修のスパンが長いケース です。

半年に1回、大規模なリニューアルを実施するなどですね。

データを活用する機会が減ってしまうため、そのような進め方はあまり推奨していません。

リニューアルは半年後だったとしても、それまでに細かいテストを実施し、ヒントを蓄積したほうが成功確率は上がります

川端

いきなり決め打ちで大規模な改修をするのではなく、部分部分で知見を得ていくと。

安藤

はい。大型リニューアルをするなら、テストを繰り返しノウハウがたまってからが効果的ですね。

サイト全体のリニューアルをするのではなく、まずはトップページのみ改修する。次に、商品ページの改修、お問い合わせページの改修……

このように、分割してテスト改修していくと良いと思います。

川端

Webサイトだけでなく、LPにおいても分割して改修すべきだと思いますか?

安藤

もちろんです!「細かい改修でノウハウを蓄積していく」という点では、WebサイトもLPも変わりません。

ただこの点、ナノカラーさんは既に完璧だと思いますよ。

細かいテストを繰り返すことを大事にしている」と先ほどおっしゃっていたので。

川端

ありがとうございます!

これからも愚直に仮説検証を繰り返していきたいです。

上手くいかないヒートマップの使い方まとめ

  • 分析や改修のスパンが長いケース
    ⇒細かくテストを実施していくべき

まとめ

本対談のまとめ

  • 両社共通の思想:個人個人に適切な情報を届けるためにデータを活用する
  • 思想実現のためのアプローチ
    Ptmind:「Ptengine Experience」をリリース
    ナノカラー:一人ひとりに必要な情報だけを届けるLP制作
  • Ptmindから見てもナノカラーの制作・分析フローは理想の形

「個人に合わせて提供する情報を変える。その結果、広告主とユーザー両者の利益を実現する。」

思想へのアプローチが「ツール」なのか「制作」なのかは違えど、ナノカラーとPtmindさんには多くの共通点がありました

私たちはこれからもユーザーを「一人の人」として向き合い、広告主の成功に貢献できたらと思います。

なので、もし「LP制作や運用に課題を感じている」という方がいましたら、私たちナノカラーにご相談ください。

  • 初めてLP制作を依頼するから不安
  • 既に広告出稿しているが、イマイチ成果が出ない
  • ある程度成果は出ているが、今後の施策が手詰まりになった

⇒どれも私たちが得意な領域です。

『ユーザーが本当に求める情報を提供し成果を目指すLP』を制作したい」とお考えであれば、以下のフォームからご相談ください。